*マリ助2世の日記帳* (7/4)


 

 

 

 

2000/08/31(thu)

 

 

朝、何時も通り会社に出社し、さて仕事を始めようかと言う所に私の携帯の着信音が鳴り、

「マリ助2世の具合が悪い!」との先生の声に、(覚悟はしていたものの、その時が来たのか?!)と

取り急ぎ病院へ車を走らせた。

 

 しかし、私が着いた時(午前11時半頃)既にマリ助は息を引き取った後でした!

体に触ると未だ暖かく、到着する少し前に逝ってしまったようです。

 「こうなることは覚悟していたのですから、しかたないですね!」と病院内では冷静を装ってはいましたが、

内心、頭真っ白で(今までの事が頭の中でグルグルと渦を巻いて、過去から現在までの出来事を一瞬のうちに

無意識に考えていた!)何をどうしたら良いかがわからず、取りあえず

     「先生、手術代金等会計お願いします」と言ったものの、慌てて来たのでポケットには持ち金が

少なかったのですぐ近くの銀行へ走った。

 

 この時覚えている事は、銀行へ着く僅かな間に我が家へ電話した事と銀行でお金を引き出した事ぐらいしか

記憶に無い!

         「もしもし。 マリ助はダメだったー!!」

 

          「あっ、そうか、仕方ないなー・・・ 気を付けて帰るんだよ!」・・・

 

マリ助を箱に入れ、季節の花を添えてもらって病院を出た後はどうやって、何処を走って家に帰ったか等

も覚えておらず、後で考えるとずいぶん危なかったなーとゾーっとしました。

 家に帰ってからの私は家族の前では、無意識のうちに「何時もと同じ態度!」をしてはいましたが

それが返って家族には「無理して平静さを作っているな?」とわからせる事となり、廻りの人達が私に

対して無理に気をつかってくれていたようです。

 

 その、気をつかってくれている事が私にとっては非常に重荷になり、

              (ちょうど、受験生に対して周りの人達が気をつかうのと同じ感覚?!)

皆で悲しみを味わい、同じ気持ちで過ごしてもらえた方が私にとっては非常に有り難かった!

 

 当然の事ながらその日は何もやる気が無く、昼の食事もろくに取る気になれずダンボール箱に入った

マリ助を見ているだけだった。

 

 亡くなったと言うことが信じられず、箱の中のマリ助の顔がどう見ても「熟睡している!」顔にしか

見えなかった事も、よけい「死んだ!」と言うことを受け入れられなかったようです。

 

 家族の提案で、本来なら亡骸に一晩かけて別れを告げる「お通夜」となる訳だが、

未練が強くなる等で、今夕方(つまり、亡くなった今日の夕方六時頃!)埋葬する事となり父が我が家の庭

の端っこに穴を掘ってくれて二人で作業をやり、

季節の花と何時も食べていたドッグフード等を供え、線香に火をを点けて土盛りの上にしっかりと立てた!

 

 部屋に戻り、体に染み付いた線香の匂いと側に居る筈のマリ助が居ないと言う事があらためて思い知らされ

る事となり、どっと今までの疲れが出たのか何もする気がなくなった。マリ助のお墓は、今まで暮らした我が家庭の片隅に・・・・・

                                               

 

 

 当然、この夜はなかなか寝付かれなかった!

せめて、夢の中にでもマリ助が出てこないかと願ったが出てこなかった!!

             


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